友達が飼っている

舞波が子供をたくさん産んでしまったらしく
とてもとても一人では飼いきれないと言っているので
しょうがないから1匹引き取ることにしました。




もともと自分の世話に精一杯な人なので
キッズを飼うなんて考えたこともなかったけど
いい加減一人暮らしも寂しいし、そんな孤独を
舞波が癒してくれるかもなんてを思ったのです。








友達に手渡された舞波はとても小さくて
何かに脅えるように体を震わせていました。
実際に舞波を手にするのは初めてだったけど
不安そうに僕を見つめるクリクリの目をみると
なんだかとても愛らしい気持ちになりました。




気が利かない僕は袋もバックも持っていなかったので
落とさないようにシャツの胸ポケットに舞波を入れて
フラフラしながらチャリで家に帰りました。




最初は手足をバタバタさせていた舞波でしたが
安全だとわかったのか家に着くころには
目を細めてウトウトしていました。








キッズショップはもう閉まっていたので
舞波用の家は明日買いに行くことにして
とりあえずエサをあげてみることにしました。




舞波の好物は「フルーツ、グラタン」とのことでしたが
家中を探してもそんなものは見当たらなかったので
とりあえず今日は柿ピーで我慢してもらうことにしました。




柿の種とピーナッツを丁寧により分けて
舞波のつんととがった鼻先に差し出してあげると
最初は警戒してしきりに匂いを嗅いだりしていましたが
安全とわかるやいなや、すごい勢いで食べ始めました。




小さなほっぺたをピーナッツで膨らませて
小生意気な表情でこちらを見つめる舞波を見ながら
明日はグラタンでも買ってきてあげるか、と思いました。